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小咄ー30

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  小咄ー30  「鍵」

中世の十字軍の若い兵士が、遠征に出ることになった。

彼はまだ結婚したばかりで、最愛の新妻を故郷へ置いていかねばならない事になった。

彼は新妻の腰に、貞操帯をつけてその鍵を後方守備の親友に預けながら、悲痛な気持ちで「君、この鍵を渡すから大切に保管してくれたまえ。もし3年経っても、僕が帰らないときには、戦場の露と消えたと思って自由に使ってくれ」

軍隊が故郷を出発してまだ2日のこと、後ろを追ってくる早馬があった。見ると例の親友が乗っていて、「君、この鍵は合わないよ、間違っているぜ」

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